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きものでつなぐ家族のきずな

  • 2022年10月14日

    家族がひとつになった!?
    それは、成人式の少し前のこと。
    「御家族も一緒に着物を着て写真を撮りませんか?」
    振袖を購入した呉服屋さんの意外な一言で始まりました。
    「お嫁入に持たせてもらったきものは、娘の七五三の時に着たきりなんです」
    と言いながらモジモジする母。
    聞かれてもいないのに、「10キロ以上太ったからもうあの訪問着は多分着られない」
    と体重増を連呼し続ける母の訴えには一切耳をかさず、照れくさいのか、驚いたのか、
    一瞬ポカーンとしたあと、意味なく照れ笑いする父。
    最初は、誰もが本気にしなかったし、やる気もなかったのに、先輩たちの
    「家族記念写真撮影」のほほえましい写真を見せてもらってるうちに、父が一言
    「ちゃんとした格好をして、家族みんなで写真を撮るのは最後になるかもしれないぞ」
    と言い出したところで我が家の「家族記念写真撮影」が決定!
    「なんで?写真なんてスマホでいつだって撮れるじゃない?」
    と思いながらも、だんだん本気になっていく両親に、私も「まあ、そういうのも
    たまには、悪くないかな」と思い始めました
    母はサイズだけでなく、訪問着の色柄も心配らしく、呉服屋さんに相談すると、
    おばあちゃんが母の為に誂えた訪問着をとても丁寧に見てくれました。そのままで大丈夫で
    、しかも、プロが上手に着付けてくれるらしいことを聞いて母もひと安心!
    「エステに行かなくていかしら」
    「主役はお母さんじゃないだろ」
    撮影の日がちかづくにつれ、家族の会話が少しづつ増えていきました。
    そして、誰も知らないうちに、床屋へ行った父は、なぜか少しサイドを少し刈り上げて
    今風のヘアースタイルになっていて、しかもカッコいい!・・・・もしかして、
    お父さん髪をそめた!?
    私の知らないうちに一緒に写る気になっている弟も、なぜか意味不明のハイテンションで
    何を着るか母に相談している・・・・。
    ちゃんとした写真だから制服にするって・
    クリーニングに出したほうがいいかもしれないレベルでかなり汚れているのに大丈夫・
    「おじいちゃんも、おばあちゃんもその日来るって」
    と電話を切った母の一言で、いよいよ一大イベントになっていることにきづいた私。
    仲はいいけどお互いマイペース。互いに興味なしだった私たち家族。
    そう、私の成人式をきっかけにうちの家族はひとつになってしまった。(家族のきずなより)
    まさに、この仕事をして、感じることは、家族のきずなです。
    子を思う母の思い、父の思い、おじいちゃんの思い、おばあちゃんの思い、叔母様の思い、叔父様の思い、
    兄弟の思い、本当に本当にこのお仕事に携われることができて、本当に幸せです。
    明日から、小倉店で前撮り撮影会です。たくさんの家族の思い出に残るように、スタッフ一同心お込めて
    させていただきますので、どうぞよろしくお願い致します。